「認知症当事者の気持ちを家族に汲み取ってほしい」講演会
「認知症当事者の気持ちを家族に汲み取ってほしい」
仙台の「おれんじドア」の丹野智文さんをお呼びして講演会を「おれんじドア町田」で開催しました。
会場には当事者の方や家族も多く参加されました。
丹野さんから
自分は明るく前向きに現実を受け止めて笑顔で毎日、生活しているが、認知症と診断され「認知症」という病名だけで気持ちが落ち込んでしまい、チョッとした一言で大きく
傷ついてしまうことがある。
自分も診断直後は引きこもっていた経験があり、一歩踏み出すには大きな勇気がいると、引きこもりから脱して今日に至ったのは、やはり当事者の仲間の励ましからだったと。
家族から
「家族は丹野さんのように、ニコニコばかりしていられない」との率直な感想!!
丹野さん
当事者は皆、家族に迷惑をかけたくないとの思いで家族の前では笑っているが、常に不安との葛藤の中で過ごしていると奥さんも笑顔でいることが大事だと、自宅での日常生活のひとコマをユーモア交えて紹介しながら、家族への理解を示しつつ当事者の気持ちを家族に向けて熱心に伝えます。
また認知症は、重度になる前に初期段階があり診断直後の人はまだしゃべるし、字を書くこともできる。
「自己決定」「自己判断」への理解や医者とのコミュニケーションがとても大事なこと、また当事者同士と話をすることから元気になって勇気をもらうことが出来ると熱く語っています。
町田の当事者10名との交流会では、丹野さん自らファシリテーターとなる場面もあり、一人ひとりに投げかける真剣な表情の丹野さんに、皆さんの表情も笑ったり泣いたり励まし合ったり、そんな中でも丹野さんから、自分の好きなこと楽しく「自己決定」「自己判断」のもとで実践するようにとの訴えに皆さん、大きくうなずくのでした。
こうした当事者の輪が、さらに広がることから認知症への理解や住みよい地域作りの大きなエネルギーになると信じてやみません!!